2009年5月24日日曜日

これを聞け!(3)Head Hunters


まあ、今更自分が紹介するのもバカバカしいぐらいメジャーな存在なんですが、こいつです。
「首刈り族」
Herbie Hancockはあまりにも有名なジャズピアニストですが、自分には究極の「音楽オタク」で「当たらしもの好き」というふうにも見えます。たぶんスクラッチも世に広めたのはこの人なんじゃない?マイルス一派の出ですよね?セリカの男さん?
ジャズのいい所も継承しつつ、常に新しい物も追究している、ホントに「音楽バカ」というのが一番あってんじゃない?

アコースチィックの解説はセリカの男さんに任せるとして…!
自分はこっちの方を…
実はジャズで初めてミリオンセラーを達成したアルバムなんですって。
Slyの登場でファンクが広まった時に、たぶんHerbieもやりたくなっちゃったんだと思います(笑!手っ取り早くヘッドハンターズをそそのかし(完全に自分の妄想です。詳しくは知らない(笑!)作ったのがこのアルバム。ジャズ寄りのファンクを聞きたいとなったら必ずここから入るんじゃないかな?
自分は母親が持ってた(笑!母はモダン&アコースティックジャズが好きでハービーの名前で買ってきて「間違えた」って言ってました(笑!

のっけの「Chameleon」…
あまりにも有名なベースライン。シンセベースだと思うんですが、こんなシンプルでいいんだってなぐらいシンプル&ワンパターンでなんと15分強の曲!だけど全く退屈じゃないんだよね〜。またテーマがカッコいい!バンドでやると楽しいっすよ。ドラムフェチとしてはこのハーヴィーメイスンのドラムも大好き!なんていうのかちょっと転びそうなというか、つまずきそうなスネアがなんともファンキー!自由に、気軽に、ノリでという感じがかっこいいです。

2曲目の「Watermelon Man」
ライブの映像を見た事あるんですが、頭の笛のような音を瓶に息を吹き込んで作っていて、瓶の中身を飲んでチューニングする所から入る演出がカッコよかったな〜。
この曲もこの手の音楽やってる人にとっては定番中の定番!よく、やる曲に困るとこれをやってました。Chameleonはベースが退屈になっちゃうんですよ。アレンジしちゃうと「Chameleon」じゃなくなっちゃうんです。なので延々と同じフレーズを弾く事になります。それに比べてこっちはちょっとマシ(笑!最近いろんな所でカバーされてますよね。

全部で4曲なんですが、「sly」「vein Melter」もそれぞれカッコいいです。

全体的にゆるく聞こえるんだけど、同時に緊張感も凄くでてると思うんですよ。そこがジャズらしいのかな?

自分はHerbieのソロの展開が大好きで、聞いた事のない曲でも「あっこれHerbieじゃない?」って解るぐらい。ピアノのことは全然わかりませんが、本来、音色に個人差の付きにくい楽器だと思うんだけど、それで個人の特徴がでるのは凄い事だと思う。HerbieやMilesやJacoぐらいになるとジャズを聴き倒した人間じゃない自分でも「あっこれは!」っていうぐらい個人が出てる様な気がします。そういう人はやはり「巨人」となるんでしょうね。
Mt'Fuji Jazz Fesの時にHarbieが出て来た途端「神〜!!」と叫んでた酔っぱらいが居たな〜。

最近HeadHuntersのライブが出ましたが、あれは別ものでした。
しかし!TMスティーブンス大好きな自分はこれはこれで十分かっこいい!豪快なスラップ!
サックスもかなりカッコ良かったな〜、誰なんだろ?
特にWatermelon Manは自分たちがやってたアレンジとベースが同じような感じに弾いてたので、改めて自分たちのベースはカッコ良かったなーと思いました。懐かしい。

とにかく敷居の低い(?)ジャズとしても、カッコいいインストファンクとしても聞けるので未聴の方は是非!!自分は無人島に10枚CDもってくなら、これがその内の1枚になります。


6 件のコメント:

セリカの男 さんのコメント...

アコースティック編の解説ですか?
あまりにメジャーな存在なので、
Wikiでも見ていただければ、全部書いて
ありますよ!(笑
アナログレコードのスクラッチ音を始めて
曲に取り入れたのは、彼だと思う。
'Rock it'でしたっけ?子供のころ、
何じゃこりゃ?って思って、よくおぼえてます。
後にJAZZを本格的に聞くようになって、
スクラッチの人が、こんな昔からJAZZやって
いたことに非常に驚きました。
オタクということですが、昔のJAZZプレーヤーとしては
少し異色な経歴ではあるでしょう。
幼少期からクラシック音楽のレッスンを
受け、大学の専攻は何故か電子工学。
その後音楽科に転科しているとは思いますが。
その辺が理科系やメカ好きに共感できる音楽
なのかもしれませんね。もちろん音楽は
感性だという意見もあるのですが、
何か新しいものを作り出すとき、またトライ
するとき、結構、方法論や、それに基づいた
新しいロジックを考えて、やることが
あります。残念ながら、進化したJAZZでは
パッとした思いつきは、今となっては
大抵の人がすでにやってしまっています。
1960年代全盛期のmiles davisバンドの
ピアニストでもありましたが、そこで、
かなりのトライをして、できていった
音楽だと思います。JAZZは進化してしすぎて
しまったためか、60年代後半には、
難解すぎて、一般の聴衆には飽きられて
しまします。そこで70年代には、head
huntersや、以前ここでも紹介されていた
Jacoのいたwhether reportとか、
完全にJAZZ playerの人たちが、
よりシンプルに演奏したものが流行りました。
camereonなど、とってもシンプルな曲です
けど、その演奏の仕方はとても複雑・・・で
もあります。
やばっ長くなってきた。やっぱり書こうと
思うと、いろんなこと書きたくなっちゃって
100年くらいかかりそうなのでこのへんで・・・

RMbros兄 さんのコメント...

セリカの男さん
そうですね、一般的な事は調べりゃすぐ解りますね。

そうそう、メカオタクなんですよね、彼(笑!
ちょっと前に、やはりメカオタクのPeter Gabrielとオンラインジャムみたいな事やってました。その時の2人の楽しそうな顔(笑!見てた自分としては?って感じでした。

この投稿を書いてる時にオンタイム時のCamereonのライブ映像を見ましたが、物凄かった…。鬼気迫る感じでした。

そんな事言わず、コメント100ぐらいまで行こうよ!付合います。そういえばこの前のドラのレースどうだったんですか?

RMbros兄 さんのコメント...

セリカの男さん

歳とって思う事なんですが、
難解で難しそうな音楽も自分は好きなんですが(マイルスの実験音楽みたいになっちゃうとちょっと自分には荷が重いですけど)もう一度CDをプレーヤーに入れるのって、やはり解りやすいシンプルなものが多くなりました(笑!

なんていったら良いのか解りませんが、自分の周りのジャズ嫌いの人たちは総じて「気取ってる」とか「見せびらかしてる」的な事を言うんですよね〜。その辺が難解とか難しいとかに通じてるのかもしれません。
本当はもっと単純でスリリングで自由な「音楽」だと思うし、そういうのを嫌ってる人たちにも解ってもらえるといいなと思います。

セリカの男 さんのコメント...

今の時代、一部の現代音楽というカテゴリー
以外、難しくて首をかしげるような音楽は
少なくなってきていると思います。
単純に、う~んつまらん・・・。という
音楽はよくありますが。(汗
JAZZという言葉でカテゴライズしてしまうと
結構、一般の方がイメージされるものは
範囲が大分狭くなっちゃって、説明がしにくい
のが現状です。なので、JAZZ嫌いの人の
感想、意見は、どのJAZZを聞いてそう思ったのか?
と。大体、想像はつくんですが(笑
でも、要はつまんないもの見ちゃったのかな?って
JAZZという言葉を外して、インプロバイズ
可能な、主にライブで演奏する音楽という
範囲で言うならば、まさに兄貴の言うとおり
「本当はもっと単純でスリリングで自由な「音楽」だと」言えます。
もちろんそれが伝わりやすい外観(パッと
聞いた感じ)にも左右されちゃうんですが、
時代もあるでしょう、いろんなファクターが
ありますけど。なので、単純でスリリングな
ことは間違いありません。根は単純なんです。
でも、恥ずかしいから取り繕うことも
ありますし、また単純な根を、より魅力的に
見せるように、もったいぶったりもします。
この辺が、気取ってるって映るのかな?
あ、でもスリリングにドーンとその人の
音楽(根底)が見えたとき、そういった
言葉になるような好き嫌いはなくなるんです
けどね。
すごいけど、自分には受け付けない、
もしくは、理由もなくすごく好きってね。
とは言え、どんなミュージシャンも常に、
そこを毎回発揮できるかというと、それは
無理で、世界の一流でも、良いとこ3、4割
ですから、まぁイチローのバッティング
見たいなものだと思います。
イチローの打席に立っているときの話を
聞くと、我々がステージに立っているとき、
インプロバイズしているときと、すごく
似ているんで余計にそう思うのです。
ね?100年くらいかかりそうでしょ?

rusty#2 さんのコメント...

ハービーハンコックの話~jazzの話~相当深い話になってますね~(^^。

ちゃんとフォローして行きますんで、トコトン続けちゃってください(^^。

RMbros兄 さんのコメント...

セリカの男さん
う〜んディープ。
範囲が狭い。たぶんそうなんだと思う。
いろんなスタイルがあるのにイメージされてるものは、蝶ネクタイしめてるような感じ?べつにスタンダードや昔のスタイルを全否定するわけじゃないですけど。
よく駅前の露店で売ってる版権切れのCDだけがジャズじゃ無いよ、と言いたいのです。

特にライブ!
何となくですが自分もまねごとの様な事させてもらってて思うのは、ジャズのライブって
「居合い抜き」に近い所があるなって。
ライブの進行ってソロの掛け合が殆どでしょ?

自分達は歌無し、何でもあり的なバンドだったんですが、やっぱり適当にソロ回ししたりしてましたよ(生意気〜)そうすると、同じメンバーでも毎回同じ事をやる人間と、毎回違う物をやろうとする人間と別れる(笑!自分には音楽的素養がないのに無理をするのでソロが決るのはピッチャーの打率ぐらい(爆!でも「今日は出来たな!」っていう感触はたまんないですね。やはりそういう時はメンバーもお客さんも盛り上がるし、外した時は途中で外されたり(笑!
どんな世界でもそうですが「表現力」が「見せびらかし」に見えない物とでもいうのかな〜、嫌みに見えるものってあるでしょ、絵画とか演劇とかでも(笑!
万人にウケる必要なんてないんですけどね(笑!

rusty#2さん
入って来てくださいよ〜。自分じゃついていけなくなっちゃう(爆!